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押尾コータロー「Be HAPPY」

 第一印象から正直あんまり変わったこともないし,もう本当は書かないでいいかと思ってたんだけど (^^;)。7月にはいって書くネタもあんまりないし,遅ればせながらちゃんと書いておきましょう。

 発売前から公式サイトに載っていたプロモーション・ビデオの出来映えからも,期待させる内容だった「翼~ you are the HERO」。ドライブ感満杯の楽曲から始まるこのアルバムは,完成度という点ではこれまでから1歩抜けたような気がする。例えば録音一つとってみても,インディーズ時代はもちろん,メジャー1stのStarting Pointあたりと比べてもだいぶよくなっている。音楽的にもバランスがとれている。スピード感あるドライブ系,しっとり聞かせるタイプでも「Dear..」や「見上げてごらん夜の星を」のようなスロー・バラードだけでなく,「ミスティ・ナイト」のようにスピード感と切なさを併せ持った楽曲あり,「天使の日曜日」のようなボサノヴァあり。

 第一印象でまず「おお」と思ったのは「ファイト!」。なるほどバリトンギターかあ,と後で合点した。結構ベース・ソロのカッコいいフレーズって好きなんで,これが印象強かった。あと,ゲスト・プレーヤーを招いての「坂の上の公園」は,某有名ファンサイトではあまり評価されていなかったようだが,正解だと思った。明らかに音楽的な広がりがある以上,ソロギター・スタイルに拘泥しすぎることはない。逆にこれをライブでどう味付けるのかがまた楽しみとも言える。

 難点を挙げるとすれば二つ。「AQUA-MARINE」は正直,どこかで聞いた同じフレーズ使ってるなと思った。メロディ・アレンジとも。これは既視感一杯でイマイチ。「Jupiter」をソロギターで演奏するというチャレンジはすごかった。確かにすごい。結構聞かせてくれる。だがそこまでで,なぜソロギターである必然性が感じられなかった。

 全体的には“押尾コータロー節”満載のアルバムに仕上がっていて,安心して人に薦められる出来だと思う。
by northCountry | 2004-07-12 17:48 | CD評


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