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押尾コータロー「ドラマティック・ライブ~DRAMATIC TOUR 2003~」

 「ドラマティック・ライブ」はセカンド・アルバム「Dramatic」発売後に実施した全国ツアーのなかから,東京と大阪の会場の映像をまとめたもの(らしい)。最初に海辺の映像が出てきたときには何が始まるのかと思った。

 これを見ると,押尾さんのライブの様子がよくわかる。何度もライブ気分を味わえるというのはいいかもしれない。とくにヒーローメドレーや一人メンバー紹介といった,ライブならではでCDにはならないような楽曲も収録されているのが嬉しい。個人的にはキカイダーのテーマをもっと長くちゃんとやって欲しかったりするが。
 ライブの映像なので,ミストーンはやっぱり(^^;)ある。ただ3回の講演からいいとこどりをしているので,セカンドDVDのときのような「ヲイヲイ」みたいな感じは受けない。
# あれはミストーンというか,音がちゃんと出てないというか。
 戦メリやSPLASHがアンコールだったのはちょっと意外な印象を受けた。ただ曲目的には重要なポイント(とでも言うのだろうか)は押さえてあると思うので,押尾コータロー入門にはCDよりもいいかもしれない。特に,ライブの良さとプレーのすごさがよくわかるという点ではオススメだ。
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by northCountry | 2004-07-27 15:20 | DVD評

岸部眞明「Acoustic Guitar Live」

 岸部さんの東京・国分寺でのライブを収録した。なんと全編で17曲+3曲のおまけつき。
 相変わらず安定していてブレのない演奏で,視聴していて安心できるところがすごい。すんごくリラックスした気分になれる。考えてみれば昔の押尾さんもそうだったけど,いろんなチューニングを変えながら演奏するのって大変だよなあ。押尾さんはどこかのインタビューで「そのための曲順とかも考えていた」そうな。岸部さんはどうなのだろうか。

 オープニングはやはり,「Hajimari」。これ,ライブで聴くといいんだよね。音量を調節してフェードアウトさせるところなんか,すごいコントロール力だと思うし。2カ所ある早いパッセージが弾けないんだ(;;)。そして,Growing Up,Baby's Eyesと子供にちなんだ曲が続く。そのほか,Octopus・Mega mouthの連チャンあり,The Water is Wideや「DayBreak」収録の曲ありと,手のひらに載せたくなる小品からギターを激しく叩くタイプの曲まで幅広いカバーとなっている。

 いちいち曲目を挙げるのもなんなので省略するが,「春夏秋冬をイメージして選曲した」と言う。ライブ開催時(2003年5月27日)としては,比較的オーソドックスな構成なのではないだろうか。3人ライブのときの曲目と順番がほぼ同じ(時間が違うので,曲数が増えて入っているイメージ)だし。

 全体で言えば,派手さがないぶん不利な面は否めないが,やはり押尾さんのライブの方がお得感みたいなものがあるだろう。岸部さんの方はどことなく,クラシックのコンサートっぽいというのかな。スタティックな印象を受けてしまう。二人ともCD聴くよりライブの方がいいのだが,「CD以上に正確で美しい音を聴かせる岸部眞明」に対し「パフォーマーの押尾コータロー」という違いがある。

 トータル103分で手元映像のおまけつきだが,4600円という価格はちょっと考えちゃうかな。高いとも思わないが,お買い得感があるわけではない。

 今年も国分寺のいずみホールでライブがあるみたいだけど,DVD化するんだろうか。
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by northCountry | 2004-07-22 18:08 | DVD評

押尾コータロー「Be HAPPY」

 第一印象から正直あんまり変わったこともないし,もう本当は書かないでいいかと思ってたんだけど (^^;)。7月にはいって書くネタもあんまりないし,遅ればせながらちゃんと書いておきましょう。

 発売前から公式サイトに載っていたプロモーション・ビデオの出来映えからも,期待させる内容だった「翼~ you are the HERO」。ドライブ感満杯の楽曲から始まるこのアルバムは,完成度という点ではこれまでから1歩抜けたような気がする。例えば録音一つとってみても,インディーズ時代はもちろん,メジャー1stのStarting Pointあたりと比べてもだいぶよくなっている。音楽的にもバランスがとれている。スピード感あるドライブ系,しっとり聞かせるタイプでも「Dear..」や「見上げてごらん夜の星を」のようなスロー・バラードだけでなく,「ミスティ・ナイト」のようにスピード感と切なさを併せ持った楽曲あり,「天使の日曜日」のようなボサノヴァあり。

 第一印象でまず「おお」と思ったのは「ファイト!」。なるほどバリトンギターかあ,と後で合点した。結構ベース・ソロのカッコいいフレーズって好きなんで,これが印象強かった。あと,ゲスト・プレーヤーを招いての「坂の上の公園」は,某有名ファンサイトではあまり評価されていなかったようだが,正解だと思った。明らかに音楽的な広がりがある以上,ソロギター・スタイルに拘泥しすぎることはない。逆にこれをライブでどう味付けるのかがまた楽しみとも言える。

 難点を挙げるとすれば二つ。「AQUA-MARINE」は正直,どこかで聞いた同じフレーズ使ってるなと思った。メロディ・アレンジとも。これは既視感一杯でイマイチ。「Jupiter」をソロギターで演奏するというチャレンジはすごかった。確かにすごい。結構聞かせてくれる。だがそこまでで,なぜソロギターである必然性が感じられなかった。

 全体的には“押尾コータロー節”満載のアルバムに仕上がっていて,安心して人に薦められる出来だと思う。
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by northCountry | 2004-07-12 17:48 | CD評

中川イサト,住出勝則,岸部眞明,丸山ももたろう,下山亮平,上久保康夫「DayBreak」

 6人のフィンガー・ピッカーによるオムニバス・アルバム。
 中川イサト,下山亮平,丸山ももたろうと続く前半は,なんだか妙な統一感がある。むしろ,既視感と呼ぶべきかもしれない。イサト御大はイサト御大らしくというか,あまり変わらないというか。だが困るのは,ほかの二人もあんまり差がなく感じるところだ。悪いわけじゃないが,いまひとつ良さが浮かんでこない。

 後半にはいるといきなり住出さんが「Temptation」で雰囲気を変えてくれる。相変わらずGroovyって感じでいいやね。住出さんは。続くHidden AgendaもGroove感たっぷり。そしてバラードも聞かせてくれる。「One more color for the rainbow」だ。
 そして次の上久保さん。この人の演奏は初めて聴いたが,意外といい。正直,拾いものだと思った(こんな表現は失礼なのだが)。これだけの演奏ができて,プロとして活動していないらしい。スゴイものだ。それだけプロの音楽家としてやっていくのは大変なのだろうけれど。
 締めの岸部さんもさすがに安定感と楽曲の個性は際だっていた。「Rodeo」の躍動感。「想い出」の明るく,そして甘酸っぱい感じ。やっぱ岸部さんはいいねえ。

 イサト御大は何か自分のホームページで,「その後」と表してプレーヤーやレーベル批判を展開していたが,正直なんか勘違いしてんじゃないと思った。このアルバムが「フィンガーピッキングに夜明けをもたらすのだ」「そのためにはレーベルが●万枚売らねばならない」「プレーヤーはもっと数多くの演奏機会を作って広めねばならない」みたいなことを考えていそうだとは思ったけど,そんな都合良くいくわけがない。
 レーベルが売る努力をしてないとか批判してたけど,まだまだアコースティック・ギター音楽のパイはそんなに大きくない。押尾さんが6万枚売れているのは特別なんだ。それは楽曲だけじゃない。ルックスやプレー・スタイル,ライブのトーク,マーケティング戦略。悪いけれど,「中川イサト」という商品と「押尾コータロー」という商品を比較したときに,どこをとっても売れる要素は押尾コータローの方が今は上だ。そのすべてをトータルに考えてやっとあの水準だということを考えれば,そう簡単に売れるもんじゃない。自分を評して「孤高」(高いんだよ!)とか言ってちゃ,ダメだよ。
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by northCountry | 2004-07-12 17:27 | CD評