カテゴリ:紙飛行機( 14 )

Andrew Dewar「Space Planes」

 Paper Airplanes That Really Flyシリーズ第3弾か第4弾かの片割れ。テーマは「宇宙船」ということで,確かに紙飛行機としては特異な形のものが多い。揚力物体,というイメージのものがいくつかと,あとはスペースシャトル的な形のものが多い。

 同時期に出たWings of Adventureとは対照的に,Space Planesは二見書房版とのダブリが少ない。空飛ぶ円盤「Jupiter」や「Space Shuttle」,垂直上昇ロケット「Shooting Star」,揚力物体「Space Taxi」といったあたりが重なっている。全部で15機種だから,11機種が新規ということか。これはこのシリーズ最多じゃないか。名称だけは「Pluto」がかぶっているが,機体は全くの別物である。

 スケール・モデルは少なめ。まあテーマがテーマだけに当然か。想像の世界でしか飛んでいないモノもスケール・モデルというべきなのか。構想として語られていた機体が,模型レベルとはいえ飛ぶというのはなかなか面白い趣向だ。ここにあたるのが「Orbital Sciences X-34」と「X-30 Orient Express」,「SpaceShipOne」だ。前2者はNASAの実験プロジェクトから。SpaceShipOneはPaul Allenもスポンサーになっているらしい。Space Shuttleに近い往還船とブースター・デバイス(こちらも往還可能)という構成。初期のスペースシャトルがジャンボの背中に乗っていた図を覚えておられるだろうか。要するにオンブバッタのスタイルである。

 ボクは個人的に,Dewarさんのオリジナル機って結構好きなので,このシリーズの中では一番面白いと思う。ただ,他人に勧めるとしたらどうか。特殊な形状の機体が多く,結構飛ばすのが難しそう。というわけで,

・二見書房版を持っていない方にはWings of Adventureをイチオシ。
・ジェット機好きはFighter Jets
・古典好きはPioneers of Flight
・変形好きはSpace Planes

というのが今のところの結論。つーか,このシリーズは比較的簡単なペーパークラフトだと思っても楽しめると思う。
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by northCountry | 2004-11-24 19:23 | 紙飛行機

Andrew Dewar「Wings of Adventure」

 Paper Airplanes That Really Fly!シリーズの第3だか4作。そういや前の評には書いていなかったが,このシリーズは全編カラー印刷である。つまり例のDewarさん独特のイラストを配した飛行機を巡る話も,カラーで描かれている。

 で,今回の「Wings of Adventureだが,掲載している飛行機は12機種。ただその内容は,ほとんど二見書房から出版された「本物そっくり!」シリーズとかぶっている。特に目立つのが,「冒険者たちの翼」との重複。Arc en CielやTigerMothといった,お気に入りの機体がこちらにも収録されている。ボクのシリーズ中一押しの紙飛行機集なんだから,まあその点はいいかと思う。

 あと今まで見たことがなかったVoyagerはなかなか出色の出来だと思う。カッコイイし,作り甲斐がある。

 ただ気になるのは,何度も言うようだが再利用性に欠ける点。特に今回の場合,De Havilland DH94 Moth Minorが掲載されている。「冒険者たちの翼」では,Moth MinorとMoth Minor Coupe,2機種として載っていたものだ。Wings of Adventureでは型紙上,どちらかしか作れない。そこまでやるなら再利用できるようにすればいいのに,と思うのだが。それ以上に作りやすさに配慮したということなんだろうけどねえ。
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by northCountry | 2004-11-24 19:04 | 紙飛行機

Andrew Dewar「Fighter Jets」

 “Paper Airplanes That Really Fly!”シリーズとして,Periplus Editonsから発行された。Dewarさんならではの立体胴紙飛行機は相変わらずのかっこよさだ。
 このうちFighter Jetsはジェット戦闘機のスケールモデルを中心に,5機のオリジナル機を含む15機を掲載している。個人的にはジェット機はどうしてもスピード主体の飛びになるので,あまり好みではない。でもDewarさんデザインはさすがというか,カッコイイ。デザインという観点ではクラシカルなPioneeers of Flightと非常に対照的である。

 難点はやはり,再利用に不向きなこと。切り取りやすくミシン目がはいっているが,そのぶん切取線の表示はない。だからスキャナで読み込むのも難しい。また糸で閉じたモノを接着剤でくっつける製本法なので,一枚一枚を切り取りにくい。そりゃまあ,同じ機体作りたければまた買うという方がいいんだろうけど。

 さて,Amazonを見て気が付いたのだが,2005年1月にこのシリーズが追加されるようだ。Wings Of Adventure Space Planes である。Amazonにて予約受付中。前者は初めて音速を超えたBell X-1とかが掲載されているようだ。後者はロケット系か。スペースシャトルなんかもありそう。
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by northCountry | 2004-09-24 17:50 | 紙飛行機

Andrew Dewar「Pioneeers of Flight」

 “Paper Airplanes That Really Fly!”シリーズとして,Periplus Editonsから発行された。Dewarさんならではの立体胴紙飛行機は相変わらずのかっこよさだ。
 このうちPioneers of Flightは,航空史黎明期の期待を10機掲載している。残念ながら,見るからに「飛びそう!」な期待は少ないが,逆に不思議な形が時代を表しているようで面白い。Wright FlyerがモデルBとかあるなんて,知らなかった。
 解説は当然英文だが,組み立て方などは見ればわかるのでほとんど問題ないだろう。また二見書房のシリーズに掲載していたのと同じイラストなども使われているので,内容の重複もありそう(つきあわせて見てないけど)。

 ただ一つ難点を言えば,再利用に不向きなこと。切り取りやすくミシン目がはいっているが,そのぶん切取線の表示はない。だからスキャナで読み込むのも難しい。また糸で閉じたモノを接着剤でくっつける製本法なので,一枚一枚を切り取りにくい。そりゃまあ,同じ機体作りたければまた買うという方がいいんだろうけど。

 さて,Amazonを見て気が付いたのだが,2005年1月にこのシリーズが追加されるようだ。Wings Of Adventure Space Planes である。Amazonにて予約受付中。前者は初めて音速を超えたBell X-1とかが掲載されているようだ。後者はロケット系か。スペースシャトルなんかもありそう。
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by northCountry | 2004-09-24 17:45 | 紙飛行機

吉田辰男「バラエティー紙飛行機集」

 「室内から屋外まで~バラエティー紙飛行機集」は昭和56年2月発行の「ファミリー紙飛行機集」を復刊させたものである。ちょうど「5分でできる・・」と「高性能紙飛行機集」の中間のような存在で,折り紙飛行機や切り折り紙型,切り紙型すべてそろっている。切り紙型に関しては,トンボやカブトムシをデザインしたものなどユニークなデザインの機体が多い。
 ただこれを喜ぶのは小学校低学年から中学年くらいではないだろうか。大人になれば,このセンスを受け入れることもできる。息抜きの感覚だ。だがシリアスに飛ばそうという頑張っている子供にはどうなんだろうか。もちろん,そういうストイシズムに応える機体も掲載されているが。

 もしも今回復刊した3冊で,「これ一冊」を選べと言われたら,相手によってはこの本を薦める。ストイックに高性能な機体が欲しければもちろん,高性能紙飛行機集がいちばんいい。子供にほいっと渡して作らせるなら,5分でできる・・がいいだろう。だが親子で一緒に紙飛行機にチャレンジしてみよう,という感覚なら,この本から入るのが適当ではないだろうか。
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by northCountry | 2004-08-26 20:24 | 紙飛行機

吉田辰男「高性能紙飛行機集」

 小学生のころ,「子供の科学」には吉田氏の機体と二宮康明氏の機体が掲載されていた。二宮氏の設計はリアル路線で,吉田氏の機体は遊びがはいっていてどことなく「子供だまし」な印象があった。だが実際に作ってみると,結構飛ぶのに感心した記憶がある。

 「ミニミニから競技用まで~高性能紙飛行機集」はどちらかというと,手軽さより高性能を追求した機体を集めたものだ。「めざせ世界一!競技用紙飛行機集」という本を復刊させたものである。掲載されているのは,切り折り紙飛行機1機種のほかは,切って紙を貼り合わせる切り紙タイプのものばかりだ。競技用とはいえ,二宮機にあるようなストイシズムは感じられない。そこが今から見ると吉田機の良さでもあり,かわいらしさでもある。ここが子供にはちょっと不満だったのかもしれないが。

 まあとにかく,二宮氏と並んで紙飛行機の普及に尽力された,この業界では偉人の一人(少し大袈裟だが)の設計を味わうのは楽しいものだ。週末のちょっとした楽しみにぜひ。
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by northCountry | 2004-08-26 20:05 | 紙飛行機

吉田辰男「5分でできるミニ紙飛行機集」

 「やさしく作れて,よく飛ぶ~5分でできるミニ紙飛行機集」は吉田辰男の名著だと思う。この本が復刊したことを,心から喜びたい。
 とにかく,手軽に作れるところがいい。切り抜いて,折って,セロテープで止める。ホチキスでも大丈夫だろう。部品が一つだけなので,小学校低学年でも(たぶん)大丈夫。全部で37機掲載されていて,そのうち35機は1枚の紙だけでできている。中には同じ機体が二つ,四つと載っているのもあるし,基本的に設計が大きく違わないので気楽に始められるのも嬉しい。
 絶版となった旧作に比べ,紙質がグンとよくなっているのもポイントが高い。ただこの手のもの,特に低学年の子供向けと考えると,ある程度大量生産(作っては飛ばし,うまく調整できずに再挑戦する)できると嬉しい。その意味では,電子出版という手も考えてほしかったな。

 ともあれこの本,本当になかなかいい。是非,今度の週末にでも試していただきたい。
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by northCountry | 2004-08-26 19:53 | 紙飛行機

戸田拓夫,アンドリュー・デュアー「よく飛ぶ!折り紙切り紙ヒコーキ」

 もちろん持っていないはずはなく ^^;
 折り紙ヒコーキの第一人者戸田拓夫氏と共同執筆した「よく飛ぶ!折り紙・切り紙ヒコーキ」。アンドリュー・デュアーさんの作品は10機と少なめだが,折り紙ヒコーキ付きと考えればお買い得かもしれない。
 戸田さんの折り紙ヒコーキはすごい。この本に載っている「レイブリック」や,こちらは載っていないけど「スペースシャトル」などの立体折り紙は,「うわ,こうくるのか」と思うくらいすごくよくできている。しかも,結構いい感じで飛んでくれる。さすがに風には弱く,外で投げるのはあまり得意ではないが,下手な切り紙ヒコーキよりよく飛ぶかもしれない。紙ヒコーキに適した紙がくっついてくるので,手軽に試せるのもいいところだ。

 一方デュアーさんも相変わらずすてきなデザインの飛行機を作っている。形のうえでは通常型の飛行機に近いけれど,無尾翼機と同じように主翼部分をねじりあげることによって安定を得ている機体が登場する。形状とのバランス(主翼と尾翼の距離が短い)から生まれたアイデアだろうが,これを導入することによって形状の自由さをさらに手に入れたという感じだ。「スペースタクシー」みたいに,胴体全体が揚力を生む仕組みになっているモノもあり,なかなか興味深い。

 デュアーさんの作品としては一番新しく,今でも書店で比較的普通に手に入る。そろそろ2004年版の本を期待したいところだが,出てくるのだろうか。
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by northCountry | 2004-06-03 20:02 | 紙飛行機

長澤義男「長澤式つくって飛ばす幻の傑作紙ヒコーキ集」

 というわけで,早速長澤式つくって飛ばす幻の傑作紙ヒコーキ集を購入してきた。Amazonで頼んでもよいのだが,これ1冊だと送料がかかって却って高く付く。一緒に買うなら手が脳を鍛える 作って遊べ!が個人的にはオススメかな。まだ新しい(21日時点で予約販売。でも書店には出ている)。どちらも単独で買うと1500円しないので,Amazonだと送料が付いてしまうのだ。

 前のエントリで「続編」と表現したが,ちょっと違う。アンドリュー・デュアー氏は今回からんでいない。掲載されている機体も,基本的に直線だけで形成されていた前作とは異なり,翼はどれもそれなりに丸くなっていたりする。機体に施されたデザインもだいぶ印象が違う。ちょっとミリタリー色が強く,個人的にはあまり好きではない。

 ただ「長澤式」であり,ハガキサイズにはこだわっている。これはいいと思う。ただどうやってこれをフツーの使用済みハガキに写すのか。そこんとこが疑問だ。

 ちなみに「作って遊べ!」も工作本。まんが風の絵でいろいろなものの工作を紹介している。お父さんと男の子,というありがちなシチュエーションではあるが,こうやって一緒にモノを作って遊ぶっていいよなあと思う。それで子どもの脳が鍛えられるならなおさらだ。
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by northCountry | 2004-05-21 15:44 | 紙飛行機

長澤義男「よく飛ぶ紙ヒコーキ名機集」

よく飛ぶ紙ヒコーキ名機集はハガキ大の厚紙を紙飛行機に変える魔術師,長澤義男氏の飛行機を掲載したモノだ。長澤氏は1970年に逝去されており,1943年に発行された「キリガミ模型航空機」からアンドリュー・デュアー氏が機体を選んで編んだものだ。

 デザインは手軽に作れることを配慮して,ほとんど直線で構成されている。古ハガキという,エコロジーな素材で結構飛ぶ飛行機を作れる。手軽だし,二宮式などと比べても作りやすい。しかもいかにも飛行機らしい形をしているのもいい。

 白い機体と,アンドリュー・デュアー氏の手によるカラーリング版が掲載されている。どちらも味わいがあっていいが,この機体は是非古ハガキで作りたい。直線だけなので,CADなどで図面に起こすのも比較的簡単だし。というわけで,これもなかなかなのだ。

しまった。続編が出ているとは。
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by northCountry | 2004-05-20 15:17 | 紙飛行機